秋に活躍するのは、ニットや長袖ポロシャツなどいくつもありますが、今回はちょっとひと味嗜好を変えて、秋に使えるミリタリーものをご紹介いたします。ミリタリーとはいえ、決してゴリゴリの軍モノデザインではありませんからご安心を。でも安心ならないのはそのアイテムの値段。近年人気が出て数が少なくなっているので徐々に値上げが始まっているようです。・・・今のうちですよ?
今回ご紹介するのがコチラ。
ソ連軍のスリーピングシャツです。
スリーピングシャツとは軍が兵士たちに配給した、
眠る時のためのいわゆる寝間着のこと。
このシャツは1970年代のモノです。
ソ連軍以外にも、多くの国で様々なデザインのスリーピングシャツが
配給されてきましたが、ソ連軍のシャツは特にシンプルなデザインで
現代の服装との相性も大変良いです。
生地は厚みのあるコットンツイル。
デッドストックのモノをワンウォッシュ(一度洗いをかけて)販売されていたものを
購入して愛用しているため、生地の表面にはネップと呼ばれる
生地の凹凸、毛玉のようなものがあり、風合いが大変美しいです。
裏は別の生地が使われており、こちらは肌触り重視のピーチスキン。
桃の表皮のようなふんわりスベスベとした質感なので、
とろけるような着用感がありますし、配給当時、兵士たちの安眠を願って
このシャツが作られたのだなぁと感心してしまいます。
年代によっては、裏地のないモノもあるようです。
夏に着たいのであれば薄手の方が良いでしょう。
背中の裏面にはサイズ表記などを表すミルスペックが。
50というのはサイズのことだそうで、今のサイズ表記でいうと
どうやらLサイズ相当のようです。
左側には170-176と表記がありますがこれは身長表記なのか
はたまた年代表記なのか。詳しくないのでわかりません。。。
首元は結構細め。
ヘンリーネックなのでジャケパンスタイルとの相性も抜群です。
このように1つボタンを外して
テロリとめくったようにして着用しても可愛いです。
Lサイズ相当なのでシルエットはややオーバーサイズめ。
肩のラインも少し落ちています。イマ風ですね。
ですが、着丈と袖丈は短めなので動きやすさも兼ね備えていますし
Lだからと言って決してダボついたりはしません。
脇のマチが広く取ってあるのも特徴的。
着こなしについて考える。
ボトムス:フランス軍 1960s
靴:CROCKETT&JONES (クロケット&ジョーンズ)
さて、いつものように着こなしをいくつか紹介いたします。
まずは今の時期(9月中旬〜)に、スリーピングシャツをメインに据えた組み合わせ。
このシャツはミリタリーっぽさこそありませんが、当然ミリタリーアイテムとの相性は抜群。
先日このブログでも紹介したフランス軍のチノパンと合わせてみました。
その場合はそこにスニーカーを合わせるとラフすぎる印象となるため、
”引き締める”という意味で、足元にはブラックのUチップの革靴を合わせています。
同じく黒縁のメガネを合わせると、なお良いでしょう。
ジャケット:ヴィンテージ 1950s
ボトムス:PT01 (ピーティゼロウーノ)
こちらは先ほどよりも少し肌寒くなったときにオススメする組み合わせ。
ハンティングジャケットやブーツと合わせたアウトドアっぽい無骨なスタイルです。
しかし先ほどの着こなし同様、どこか1ヶ所にドレッシーなアイテムを合わせたかったので
ボトムは起毛感のあるグレーのスラックスを合わせてみました。
かつてはスーツの上にこのようなハンティングジャケットを着て
狩りやアウトドアを楽しんでいた時代背景がありますから、
ドレスアイテムを入れても違和感は特にありません。
汎用性のあるシンプルな色とデザインのスリーピングシャツ。
白いTシャツやコットンニットくらいの感覚で気軽にお召しいただければ良いかと思います。
最後に。
ピーチスキン、このふわっとした肌触りがなんともたまりません。
着用したら最後、立ったまま眠ってしまう勢いです。
寝間着を普段着としてリラックスをして楽しむことで、日頃のストレスも軽減されるはず!
これから涼しくなってくるので、コレをどんどん着込んで
ノンストレスな毎日を送っていきたいと思います。ストレスにまみれた方はぜひ。
今回はこの辺で。
また次回お逢いいたしましょう。
紹介したものとは違うモデルですがお好きな方はぜひ。
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